♫ 指の関節の角度
左も右も基本的に同じです。
親指
第一関節は伸ばす
第二関節は曲げる
第三関節から動かすように使う
親指以外の4本の指
第一関節は伸ばす
第二関節は曲げる
第三関節は伸ばす
第四関節から動かすように使う
♫ 左指について
左手における親指の第二関節のフォームは、左手すべての関節のなかで最も重要です。
親指 第二関節は、てのひらからセパレート(分離)させて、出っぱらせます。
あかん、私の親指の第二関節、出てへんわ、とガッカリするなかれ。
体調が最悪だったころ、私も出ていませんでした。現在しっかり出ています。何年もかけて直したのです。人の体の可逆性はすごいです。勝敗?をわけるのは、執念です。
親指の第一関節は、膝といっしょ。ロックしていない真っ直ぐ。
側面がネックにあたります。(正面ではなく側面)
第二関節のホーム形状はでっぱっていることですが、局面に応じてへっこみます。ハイポジションの時はしょっちゅうその必要性が出てきます。大柄な人ほどへこんでいることが多いように見えます。
親指の第三関節から先は、運指のさなかは大きく動きます。第一関節・第二関節の角度も、例外ではありません。じったんばったん。うにょうにょ。なんでもあり。4指に働いてもらうことが親指の役割です。
4指を指板の上に置くときは、第三関節を伸ばし、第二関節がてっぺんで、そこから折り曲げます。
第一関節は伸ばして、指の先ではなく腹を置くようイメージします。手前の弦に触って構いません。
空中、右手右腕の上、机の上などでも練習できます。
2022.07.12 バイオリン・ビオラのための 指の体操
4指を置くとき第一関節が突っぱるのは、一般的に良くないとされていますが、深山尚久先生は「角ばる(鋭角になる)より突っぱる方がマシ」と言われました。修正の過程においては、という含みもあったかもしれません。
♫ 右指について
★親指の第二関節を、角ばらせることが大切なのは、左と同じです。
親指の第二関節が、てのひらかたセパレート(分離)していると、4指を整えるのも易しくなります。
親指の第一関節は、膝と同じ。ロックしていない真っ直ぐ。
4指で初心者さんによく見られるのが、第三関節が角ばっていて、第一第二が伸びている状態です。
日常生活における指の使い方で、個人差が出ます。しかし誰でもコツコツ練習すれば良くなります。
日常生活の体の使い方が、バイオリンを弾くときの姿勢に影響していた事例を、紹介したいと思います。
上体が妙に、片方へねじれている生徒さんがおられました。台所で洗いものをするとき、腰の片側だけシンクの縁にもたれていたのが原因でした。その習慣を止めたら、ねじれは無くなりました。
4指の第一・第二・第三関節を整える順番としては、まず第三関節を伸ばします。てのひらの筋肉を使います。
次に第二関節を曲げます。トレーニングとしては直角をイメージしましょう。そのとき第三関節は伸ばしたままにします。
4指の整え方で、レッスンでよく行っている方法があります。
第二関節のところをテーブルの角に当てる。ハードカバーの本をあてがう。などすると、よい型を作りやすいです。
このとき、人差し指をテーブルや本の端にあてると、親指の型も同時に作れます。
右手の型は、鉛筆を使って教えると、理解できる生徒さんが多いようです。
生徒さんの指や腕を、先生が握って、イメージを伝えることもあります。これは自分で、右手で左腕をつかんで整える練習をすることもできます。
右指で大切なのは、ショベルカーのようなイメージです。
「体幹(ボディ)と手(ハンド)というパーツが、それぞれ別個に存在していて、ボディからアームで延長された先にハンドが付いている」感があることです。
そんな感覚があれば、普通と違う持ち方でも構いません。けったいな持ち方をしたプロ奏者は沢山います。