湿度や気温が下がると、バイオリン・ビオラのペグがゆるむことがあります。ペグがゆるんだ弦は、音程ががくんと下がります。
2022.03.06 バイオリン・ビオラのペグがゆるむ時
湿度や気温が上がると逆に、バイオリン・ビオラのペグが動かなくなる事件が起こります。音程が大幅に狂うわけではないので軽視しがちですが、ペグが回らなくなると楽器の破損につながることもあります。ペグ・ペグ穴が膨張しすぎると、ペグボックスが割れることもあります。
ペグのゆるみは小さな楽器ほど発生しやすい。ペグとペグ穴との接点が少ないため、粘って止まる力が小さいためです。
反対に大きな楽器ほど、ほんの少しの湿度変化でペグが回らなくなります。バイオリンよりビオラ、ビオラよりチェロのほうがなりやすいです。
予防策
●ペグとペグ穴が合っている状態にしておく(楽器店・バイオリン工房の仕事)
●ペグソープを塗っておく
●湿度や気温の変化が少ない状態にしてあげる
●こまめにペグを動かしておく
毎日練習する、毎日調弦する、毎週レッスンへ行く
湿度や温度が最も高いのは8月ですが、8月は旅行や帰省といった予定があるため、一年で最もバイオリンの置き場所が変則的になり、練習せず、レッスンに来ない月になります。今年も幾人かの生徒さんが、レッスン日以外にバイオリンを持ってこられました。
直し方
①バイオリン・ビオラを涼しい場所に置きます
②ペグを抜きながら、音程が下がる(ゆるめる)方向へ回す
ペグを抜きながら回せているかは、ペグ穴に対するペグ先端の位置を見ていればわかる。
③回ったら、押し込まないようにしながら、ペグを戻す
普段は、少し押し込みながら回す。