バイオリン・ビオラ教室のレッスンで、生徒さんたちに よくやってもらっている「指の体操」を、ビデオでご紹介します。
(1)運指のための、手指の体操
①4指
●第4関節から持ち上げるようなつもりで。
●第一関節は伸ばして、第二関節は曲げて。指を動かしても、関節の角度は変わらないように。
●第三関節は伸ばした状態から、関節がへこむよう指を持ち上げる。特に人差し指。
●指の先端ではなく、指の腹を置く。軽く叩くように、音を立てて。
②親指
●爪はできるだけ上へ向ける。
●第一関節は伸び、第二関節は出っぱった状態で、大きく動かす。
電車の待ち時間などに空中でやってもトレーニングになります。
4本の指を、指板の上で動かす体操。森悠子先生から教わりました。
横に動かすのも、指をセパレート(分離)するのにいい体操です。
2022.04.12 推薦図書?「老後とピアノ」 で紹介した体操を、ビデオに撮ってみました。
5本のうち、1本の指は動かさず、残った4本の指を2本づつペアにして動かします。2本づつペアにすると、3パターンの動かし方ができます。わかりやすいよう、動かさない指にポストイットを貼ってみました。
本の著者 稲垣えみ子さんが、イケメンピアニスト米津真治(ヨネヅタダヒロ)さんに習った体操だそうです。
いつもピアノ伴奏をお願いする松井山手の金原佳子先生に、やったことがあるか聞いてみましたが、知らないとのこと。
佳子先生は、体操そのものより「イケメン」というところに反応し、それは誰?と聞くので、名前まで覚えていなかった私は稲垣さんの本を紹介しておきました。
佳子先生いわく。「学生時代、先生が男前だったら、私はもっと練習したはず」だそーです。
稲垣氏も、先生のコンサートを観にいって、自分はこんなイケメンな先生に習っているんだと思うと、やる気がわいてくる、といった意味のことを書いていました。
(2)運弓のための、手指の体操
子供のころ毎日やらされていた体操です。「指弓(ゆびゆみ)」という名前の体操らしいです。上の写真のように、弓先に重りを付けたりもしました。
私の周りのバイオリン教室の子供たちは、皆していました。最近は体や指を使うことが少なくなったせいか、最初から空中でできる生徒さんは少なくなっています。
最初はエンピツを使って練習することもできます。また、ホームセンターで売っている木工用の棒(直径8mmくらい)を、弓の長さに切って使ってもいいです。この棒は「弦の上に、弓を置いて弾く」感覚を養うのにも使えます。
空中で弓を立ててするのが難しい場合は、楽器を構えて、弦の上に弓を乗せて行ってもいいです。
バイオリンの指の体操と聞くと、「左指」を想定される方が多いでしょう。しかしながらバイオリンは、「右」のほうが繊細なコントロールを要求されます。
左の薬指や小指は、人差し指と同等に動けるようにしなければなりません。それは誰にでもわかることですが、実は右もそうなのです。右の薬指・小指をしっかり意識して運弓をしてこなかった私は、いま大変苦労しています。
(3)足指の体操
足指も、手指と同じようにやってみましょう! 足の状態は、バイオリンの弾きやすさに直結します。足は、胸/腰/脚に比べると、強化するのが難しい箇所です。
手の指のように1本づつバラバラに動いてくれないので、両サイドの指を押さえつけてやります。
♫ 足指の体操
●第一関節と第二関節は伸ばして、第三関節のみを動かします。
●指を下へ曲げたとき、第三関節が盛り上がるように。
●できるだけ上下にまっすぐ動かす。(現代人は外反母趾/内反小趾が多いので、私の小指のように内側へ向けて下がってしまいがちです。)