うちは「生徒のやめないバイオリン教室」らしいです。
そう気づかせてくれた3つのエピソードをご紹介します。
その1:京都市内の楽器店にて
勤めていた京都市内の楽器店のバイオリン教室でスタッフさんから、「生徒のやめない先生」 といった意味の言葉をかけられました。「えっ?そうなの?」と私が聞きかえすと、「だって先生が来て教えるようになった生徒さんで、お止めになった方はおられませんよ」と。
たしかにその通りでした。出産でおやめになったり、体験レッスンだけの生徒さんはおられましたが、それ以外で止めた方はいませんでした。
そして他のバイオリンの先生の生徒数を教えてくれました。その店舗はオープンして2年目で、3人の先生が違う曜日で開講していました。体験レッスン生はどの先生にも均等に割り振るものですが、私の生徒数はぶっちぎりで一番でした。2017年頃の話です。
楽器店ではスタッフさんから、レッスンメニューの作り方、バイオリンの扱い方、店頭での品ぞろえ、などの相談も持ちかけられました。修理や下取り希望で持ち込まれた楽器のコンディション確認を、頼まれることもあります。様々な楽器を売っている楽器店では、バイオリンに関する知識がないからです。
その2:京田辺の音楽教室にて
講師歴40年の大先輩から、「中川先生の生徒さんはやめないのね」と声をかけられました。これは2021年のお話。
その大先輩は、私たちと同じ京都南部でピアノ教室をしているほかの先生も、紹介してくれました。バイオリンとピアノというのは互いに助け合えます。特にバイオリン教室では、生徒さんや自身のピアノ伴奏をしてくださる先生が欠かせません。
その音楽教室を訪問させていただくと「中川先生のバイオリン教室は生徒さんがお止めにならないそうですね!評判を伺っています!」と迎えられました。どんな考え方でレッスンをしているか、教室運営をしているか、私の心がけていることをお話しすると、参考になったようで喜んで頂けました。
その3:枚方樟葉の工房にて
2年くらい前でしたでしょうか、枚方市の工房でバイオリン弓の毛替えをしてもらっていた時のこと。雑談で職人さんが「大人になってから始められた生徒さんて、すぐ止めてしまいますよねえ」と言いました。
私の感覚では、大人初心者の生徒さんが挫折?して止めてしまうより、小さな子供さんの方がレッスンが続かない印象がありました。小さな子供さんがバイオリンを楽しく続けるには、私はどういうノウハウを持ったらいいのか?と悩んでいました。
「うちのバイオリン教室では、大人になってから始めた生徒さんが続かない、ということは少ない。」とお話すると、職人さんは少し驚いたようでした。