子供たちは、体を動かすことが、圧倒的に足りていないです。そして科学技術の発達による厄難を、浴びすぎています。
子供たちがバイオリンを弾こうとした時に、阻害要因となっている症状をまとめてみました。
♫ 体幹が弱い
体がよろよろしている
レッスンでは、体をぐいと押して、それを柳のように吸収する練習もします。10代20代は身体機能が一番高いはずの年頃ですが、私より上手な生徒がいません。
腰がぐねぐねしている。腰がきまらない。
真横から見たときに、腰が前へ出て、胸がうしろへ落ちて、頭部が前へ出ています。
胸が落ちているので、バイオリンを弾くために腕を上げようとします。しかし体幹が弱いと上がりませんし、そのポーズではうまく弾けません。
すぐ疲れる。すぐ座ろうとする。
すぐ座ろうとする子がいます。サボろうとしているのではありません。その子の責任ではないのです。
でも今後の人生で、それによる不利益をこうむるのは本人です。保護者さんにも本人にも「この状態はまずい」と感じて欲しいです。
♫ 認知力が弱い(音符の上下が認知できない)
バイオリンを弾くためには、
五線譜のどこに音符があるかを読んで
→ 指板のどこかに左指を置く
という作業がいります。
ステップ1:五線譜のどこに音符があるか
<例1> まんなかの線の、線上にある
<例2> 1番下と、下から2番目の線の、間にある
ステップ2:指板のどこに、どの指を置くか
<例1> A線の下から1cmの所に、人差し指を置く
<例2> D線の下から3cmの所に、中指を置く
これを体の機能の動作順に書くと、以下のようになります。
①眼球など視覚機能の働き
②視覚情報の脳による読み取り = 視覚野の働き
③読み取った情報から、どの指を動かせば良いか判断 = 連合野の働き
④どの指を動かすか、脳から指令を出す = 運動野の働き
⑤指令を指先の筋肉まで伝達
①②は視覚の機能です。これらの働きが阻害されていると、音符の上下の認知ができません。
上下の認知ができない子は、音符aの次にある音符bが、aより下にあるのか上にあるのかわかりません。わからないので、楽譜をじーーっと見つめています。
私は何が原因か知りたくて、その子をじーーっと見つめます。
♫ 運動機能が弱い(動かしたい指が動かない)
④⑤は運動機能。これらの働きが阻害されていると、動かしたい指が動きません。
①~⑤の一連の過程のどこで、どんな風につまづいているか、原因は1人1人違うと思います。
子供たちの運動機能の弱さは、バイオリンを弾くための動作のそこかしこに見られます。
人体は、微弱な電気やホルモン等で動いている超繊細な精密機械です。人工的な化学物質や電磁波に暴露すると、誤動作を起こします。
年齢が上がると どの子も改善はします。しかし成長して事象が現れなくなっても、問題が根本的に解決したワケではないと思います。
本質的に治したいなら、暴露を減らすしかありません。
2020.08.01 体を楽にする引き算をしよう (4)人工電磁波
私は小児喘息でした。「年齢が上がって体力がついてきたら治る」と、お医者さんたちに言われていました。実際中学に上がったころから発作は起きなくなりました。
しかし私は疑問を感じました。
治るとはどういうことなのか?
「体力がついてきたら治る」なら、老いて体力が落ちてきたら再発するのか?
どうして大人たちは、この論理のおかしさに気づかないのか?
そして28歳から再び喘息の症状が出てきました。
成長で症状が消えても、それは解決じゃないのです。
動かそうとした指と、違う指が動く我が子を見て、「ナナちゃんの脳のなかで一体何が起きてるの?」と言った保護者さんがおられました。やはり「幼いからまだ出来ない」のと「なにか変なことが起きている」のは、はたから見たときに違うのです。
ナナちゃんは困ったような泣きそうな顔をして、首をかしげます。ケロリとして意に介さない子もいる(それはそれでイカン、意に介しなさい!)のですが、ナナちゃんはこの事象がこたえるみたいで、自分ができない子だと思ってしまうようでした。