京田辺市役所のロビーコンサートに出演しました!
正面玄関を入ってすぐ左手のスペースで、お昼休みの時間帯に行われています。京田辺アンサンブルのエキストラで乗ったことはありましたが、今回はたった1人のステージです。
お客さまは京田辺市民のみなさまです。ポピュラー曲とクラシック曲を半分くらいづつ。クラシック曲は、クラシックを知らない人でも聴いたことのある曲。お昼休みなので長調を多くしよう。
初めての場所で、電磁波や化学物質も多そうなことから、身体のコントロールが幾分できなくなっても大丈夫そうな曲を選びました。世代を問わない、私も大好きなジブリは、短調の名曲が多いことから、これをメドレーにして短調にすることにしました。
バラ色の人生
無伴奏バイオリン組曲 パルティータ第3番よりプレリュード
無伴奏バイオリン組曲 パルティータ第3番よりガヴォット
無伴奏チェロ組曲 第1番よりプレリュード(ビオラで)
ジブリメドレー
ロンドンデリーの歌
ピアノ(キーボード)を入れようか迷ったのですが、バッハの無伴奏をしたかったこともあり、バイオリン単独のプログラムにしました。本来ピアノ伴奏がある曲は、ピアノ伴奏がなくてもサマになりそうなものを選びました。
音を伸ばしているだけのところで、どうやって拍感を保つかが課題です。対旋律を入れてみたり、低音のフレーズを組み込んでみたり。色んな楽譜から探してきたり、自分で作ったり。オリジナル曲では裏拍から入るところを表拍にしたり、伴奏がなくても音楽が流れるように腐心しました。
ピアノ伴奏があると、エネルギー(パワー)の休ませどころというのがあります。ピアノ伴奏がないと、ずっと高テンションを維持して曲終わりまで行かなければなりません。バイオリン1本だけのコンサートというのは挑戦でした。
そういえば馬渕清香 師匠も、ピアノ伴奏なしの「おひとりさま」コンサートは、挑戦だと言っていました。
ビオラも1曲入れようと考えて、無伴奏チェロ組曲の一番有名な奴にしました。
MCを入れるのは苦手です。そうは見えないとよく言われますが。曲が終わってMCに入るとき、MCが終わって演奏に戻るとき、自分の中でスイッチを切り替えなければなりません。演奏モードへの戻し方を失敗すると、演奏がコケてしまいます。
ですからコンサートの直前は、「演奏→MC」「MC→演奏」の練習もします。MCから演奏へ戻るときは、身体感覚を作り直します。例えば「頭部から背中にかけてのセンターラインを意識しなおして、右肩甲骨を外側へ切り離す」と決めます。それを繰り返し練習します。
全体の流れのすべての箇所の段取りを決めておいて、「決めておいた通りにする」練習をします。それから「決めておいた通りにならなくても大丈夫」という練習をします。
今回のチャレンジとして、ポピュラー曲はすべて暗譜にしました。その方が情感が込められるのではないか、もっと自由に弾けるのではないか、と思ったからです。
しかし今回の暗譜は、自分の中にあるものを、取り出すだけの作業になってしまいました。もっと試行錯誤して弾きこまなければ、暗譜の意味がないことがわかりました。
楽譜は外部メモリです。この音を強く、ここはテヌート気味、ここで右脇の力を抜いて、などの書き込みがあります。読みながら弾くなら、記憶しておかなくていいのです。そのぶん脳は別のことに使えます。
楽譜に書いてある通り、準備してきた通りに弾こうとすると、楽譜に書いてあること以内での演奏しかできません。楽譜を外部メモリとして使用して、脳はもっと別のことに使うと、準備した以上の音楽ができる可能性があるのでした。