京都府井手町のレンタルスペースSHIKI にて、子供たちのための小さなリアル発表会がありました。小学生から高校生まで5人の生徒さんが参加しました。
レンタルスペースの階下にカフェがあり、待機場所にさせてもらいました。大層素敵なカフェで、発表会後にまったりお茶しているご家族もおられました。井手町バイオリン教室のレッスン後にたちよる生徒さんも多いです。
大人の生徒さんのビデオ発表会エントリーも募集しています。
幾人かの大人さんがビデオを撮っており、ビデオ発表会に掲載してもらうか検討中です。ビデオ撮りは、自分を客観的に見ることができ、悪いクセがよくわかります。私自身もビデオで自分の弾き方を検証し、常に改善を続けています。
受けとったビデオは、最後尾にこっそり?追加していきますので、感心のある方は時々のぞいてみてください。
私が主催するイベントでは、出演順はあみだクジで決めます。今回は小学生の女子3名、高校生の男子2名だったため、女子3名を先に、男子2名を後にして、男子の順番は先生が決めてしまいました。
女子3名の思惑は三者三様。
ナナゃん:前回トップバッターだったから、トップバッターじゃないのがいいな。
ロカちゃん:とにかく一番最後がいい。(理由不明。母にもわからない。)
アヤちゃん:あのクジはどうなったの!(早く結果が知りたい!)
追及の厳しいアヤちゃんと一緒にあみだクジを開封したところ、ナナちゃんはまた一番になってしまいました。
会場のピアノのピッチが低く439Hzで調弦したので、耳のいい方には少し違和感があるかもしれません。
※ビデオのリンクは終了しました。
♪メリーさんの羊、ちょうちょ、ほか
ナナちゃんは「レッスンは終わりの時間だよ」と言っても、まだ終わりたくない、とよく言います。お片付けの時間に「楽しかった」という言葉が口から出る回数の一番多い、バイオリン大好きっ子です。
妹がシールを触りたがると、シールを選んで貼る権利をゆずってあげます。シール欲しさにバイオリンを弾いていた幼い私には、あり得ないことです。ピアノ伴奏の先生は「わたしの先生はかわいいシールなんか一度もくれなかった~」と半世紀近くたった今でも言っています。
♪メヌエット第2番、夜に駆ける
「メヌエット第2番」は先生の指定ではなく、ロカちゃんが自分で決めました。なかなか練習に身が入りませんでしたが、少しづつ踏んばって努力し、最期まで弾ききりました。
翌日、発表会後の初レッスンでメヌエット3に入ったのですが、自ら指番号を書き、先生に質問もし、最後まで弾けてしまいました。
「夜に駆ける」は調と構成を私が整え、アレンジをピアノの先生にお願いしました。全部お任せできれば楽なのですが、バイオリン教室発表会の16日前がピアノ教室の発表会。しかも体調を崩して一週間ダウンしたため休日なしとか。というワケで「これ弾いてください」というところまで仕上げて渡しました。
クラシック畑の演奏家は、「楽譜通り弾いてください」というオーダーが一番楽なのです。「好きに弾いてください」「適当に変えてください」などと言われると固まります。
♪メヌエット第2番
アヤちゃんは、曲をあっという間に暗譜してしまいます。しかし曲を覚えてしまっても、動いてくれるとは限らないのが体。腹筋/背筋の使い方が課題です。いつも先生に体を押したり引いたりされながら弾くのですが、今日は独力でよい姿勢を保ちました。
まだブリッジ型の肩当てが使えず、京都十字屋でママに買ってもらったカエルさんを使っています。
先生と母様は2~3曲弾かせようと画策したのですが、大人の意向には従わないお年頃なのでした。
♪ゴセックのガヴォット
マサくんはバイオリン教室に通いはじめて1年2カ月。ソロとアンサンブルの2曲で参加しました。
「ゴセックのガヴォット」は年初に、学校の器楽のテストで、クラスメイトの前で弾いています。だから出来るんちゃうか、ピアノ伴奏ありも体験させてやりたい。高いハードル「花のワルツ」2ndバイオリンに必死に取りくむ様子を見ながら、先生は声をかけるタイミングを図っていました。
やりませんか?と提案したのは発表会の16日前。そして発表会の5日前に4カ月ぶりに聴かせてもらった「ゴセックのガボット」は、以前より上手でした。
16分音符の指回りがなぜか出来るようになってる! 本人は驚いても先生は驚きません。本質的に上達すれば、反復練習をしなくても出来るようになるのです。
♪チャイコフスキー「くるみ割り人形」より
花のワルツ イントロ
花のワルツ 中間部
チャイコフスキー「くるみ割り人形」は、バレエの伴奏用と、オーケストラで演奏する組曲があります。クラシック界で「くるみ割り人形」といえば組曲を指し、「花のワルツ」はその最後の曲になります。
今回用いた楽譜は、バイオリン2本&ピアノの編成によるものですが、構成や長さはオーケストラの原曲とほぼ同じです。これほんとにノーカットでやるの?とピアノ伴奏の先生から2度確認されたほどの長丁場。バイオリン2人は 3/20のアンサンブルレッスンに参加していたため、4月から猛特訓が始まり、学業や部活動のかたわら1カ月半で完成させました。
♪ボームの無窮動
2008年にスズキの4巻に加わった曲。先生はスズキ4巻を2冊持っているのですが、そのどちらにも載っていません。レイくんはなぜかバイオリン譜だけを持っていて、ピアノ譜がない。3冊目の4巻を買うべきか、それとも無伴奏でしてもらうか。悩んでいたらお母様が決断、4巻を買ってくださいました。無伴奏も悪くないけれど、ピアノがあると素敵さが倍増します。
ここからは大人の演奏です。まずは先生の演奏から。
♪情熱大陸 葉加瀬太郎
ピアノ伴奏をお願いしている松井山手「ピアノ教室momo」の金原佳子先生。私たちはおおむね同じ歳で、会うごとに互いに指回りなどは老いてゆくのですが、なぜか佳子先生の伴奏は年々うまくなります。
生徒の情熱大陸を伴奏してもらうときは、Aメロを遅めに、Bメロを速めにしてもらいます。転ばないAメロの速さでBメロを弾くと、弓の長さが足りずに苦しくなるからです。その違いは計るとメトロノーム1メモリ。バイオリンを弾いている当人も、聴き手も、全く気づきませんが、明らかにBメロは弾きやすくなります。
私の伴奏をしてもらうときは、私が2回目のBメロをアドリブにするので、バイオリンの旋律をピアノに組み込んでもらいます。私との録音をメトロノームで計ったら、AメロもBメロも同じ速さでした。
♪アルデバラン 森山直太朗
今年の4月8日まで放送されていた、NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」の主題歌です。1番はアイさんの音域で、2番はオクターブ上げて弾きました。
バイオリンは、転調はさほど難しくないのですが、オクターブ下の音符を見ながら弾くのはちょっと難しい。そのためオクターブ上げるときは、楽譜を読んで弾くというより、メロディラインを覚えて転調するイメージで弾きます。
♪魅惑のワルツ
本気度の伝わってくる渾身の演奏です。エリさんは肩や胸をこわばらせてしまう習慣があり、それが腕や指の動きを悪くしていました。
レッスン内容を愚直におさらいし、意識を使った体への働きかけをコツコツと行いました。また日常生活のなかで体を柔軟にする取組もしました。弓は前よりずっと大きく動くようになりましたし、左指も手首をぐねぐねせず1と2をくっつけれるようになっています。