体が動けば、バイオリンは弾ける

体が動けば、バイオリンやビオラは弾けるようになります。音程やリズムを感じる脳も、体の一部です。体が思い通りに動かないのに、バイオリン・ビオラ特有の技術をいくら学んでも、上達はしません。
アレクサンダーテクニークをはじめ様々な身体メソッドを学んできた経験を活かし、演奏フォームや体の使い方を指導します。ゼロから始めた子供たちは、素直な伸びしろのある弾き方に育ちます。なんとなくバイオリンをさらってきた経験者さんも、弾きにくさが解消され、音色や表現が豊かになります。

足し算と引き算

バイオリンを弾く動作ができるようになるには、2つの取組が必要です。
 ①必要な動きができるようにする(足し算)
 ②不要な動きをしないようにする(引き算)


動かす必要のない筋肉に力が入っていたら、それが邪魔をして、動かしたい筋肉が使えません。習い始める年齢が上がるほど上達しにくいと言われるのは、引き算せねばならぬものが増えてくるからです。
しかし現代社会では、若年層ほど幼少期に体を動かしていません。子供時代にしっかり外遊びをしたシニアの生徒さんにアドバンテージがあることもあります。
①足し算するには ②引き算しなければ、と書きましたが、実際のところ①を実践して初めて、②の必要性に気づくことができます。だから取組は同時並行的に行います。

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練習は量より質

崩れた姿勢で練習していると、崩れたフォームが身につきます。質の悪い練習は、ヘタになるためにやっているようなもの。どの教本のどの頁まで進んだかではなく、「何ができるようになったか」が大切です。
練習のやり方によっては体を痛めることもあります。しっかり集中して質の良い練習をすれば、だらだら長く練習するより上手になります。

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基礎が大事

バイオリンやビオラを弾くための土台作りには、シンプルな基礎練習が必要です。基礎練習=バイオリンが弾ける体作りです。真に自分を変えたいと願っている経験者さんには、易しく厳しい基礎練習を課しますが、そうした練習が苦手な生徒さんもおられます。バイオリンを弾く楽しさも味わえなければ、つまらない練習はする気になれません。一律に同じ方針で教えるのではなく、生徒さんの性格や希望をみて、どうすれば続けられるかを考え、使う教本やレッスン内容を工夫します。

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家での練習、日常生活の過ごし方が大切

週1回レッスンを受けても、残り6日は自分で練習しなければなりません。6日をどう練習するかが上達のカギです。レッスンでは家での練習方法も、生徒さんおひとりずつに合ったものを伝えます。
1日30分練習したとしても、24時間のたった2%です。だらだらした姿勢で98%の時間を過ごして、2%の時間の練習で上手になるわけがありません。日頃の体の体の使い方を見直して、バイオリンが弾きやすくなった事例は沢山あります。何歳からであっても遅くはありません。

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先生は伴走者

バイオリンやビオラに限らず、人は自分で決めたときが一番伸びます。先生はあなたを励ましサポートするプロの伴走者であって、主体者は生徒さんです。
バイオリン教室の生徒と先生の関係は、患者と医者に似ています。漠然と通っているだけでは上手くなりません。何を教わりたいか、自分にどう接してほしいか、表明してください。先生は、生徒さんに最善のものを提供できるよう、最大限努力します。
先生は必要でなくなるのが、先生から教わることがなくなるのが、両者の最終到達地点です。

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あきらめない

上手になりたいという意志を持ってバイオリン教室にお越しになる限り、先生はその生徒さんを上手にすることを諦めません。大人は上手にならない。そう言われたバイオリンの先生もおられるそうですが、私はその考え方に組しません。

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しばらない

レッスンに来るか来ないかは、生徒さんが決めることです。合同レッスンや発表会への参加も、決めるのは本人です。先生のなってもらいたい姿を生徒さんに押しつけないように、気をつけています。